頚椎ヘルニア治療記④ PLDDとの出会い
一ヶ月薬を飲ませ、何とか症状は落ち着いてましたが、いつまた症状が出てしまうのではないかという生活を続けていくのはとても苦しい。何とか外科手術、内科治療以外はないかネットで検索しまくる日々。その中でPLDD(経皮的レーザー椎間板除圧術)という治療法を見つけました。ただ、ハンセン1型というタイプのヘルニアには有効ではないことがあるようです。
PLDD(経皮的レーザー椎間板除圧術)
レントゲン透視下で、椎間板の中央にある髄核に脊髄針を到達させ、その中にレーザーのファイバーを導入して、髄核をレーザー照射して椎間板内圧を減少させる治療法です。減圧により脊髄神経を圧迫する原因が取り除かれることとなり、切除手術を行わなくても治療が出来ます。ペットだけではなく、保険適応外ですが人間にも用いられている治療法です。
PLDDの利点
- 短期間の入院 (通常1泊2日、または日帰り)
- 治療時間が短い(麻酔時間は1時間前後)
- 傷口がない
- 出血がない
- 施術後に歩いて帰ることができる
- 多発性の椎間板ヘルニアに有効である
PLDDの問題点
- すべての椎間板ヘルニアに対応できない(髄核が大きく脱出したハンセンⅠ型ヘルニアには有効でないことがあります)
- 実施施設が少ない
- 高価である
- 治療まで時間を要す
ヘルニアの種類について
椎間板ヘルニアは、脊髄を圧迫する椎間板物質(髄核・線維輪)の種類により、ハンセン1型、2型とに分類されます。
ハンセン1型
椎間板内の背側の線維輪に亀裂が生じ、そこから内部の髄核が脱出して脊髄を圧迫するタイプの椎間板ヘルニア。ハンセン1型は、ヘルニアを起こしている椎間板物質が軟性のため、可動性が高く、安静状態が悪いと、症状がグレード1でも数日の内にグレード4へ急変する場合がある。
ハンセン2型
加齢(老化)に伴う疲労により線維輪の内層が断裂し、その中に入り込んだ髄核が線維輪を押し上げることで、背側の線維輪が膨らんで脊髄を圧迫するタイプの椎間板ヘルニア。
PLDD施術を決断
ワンコの頚椎ヘルニアでPLDDを施術された方のブログは数記事しかありませんでしたが、すべて読ませて頂き、もも男さんと相談してPLDDの施術をすることにしました。
決断の決め手となったのは、複数個所を同時に施術できること、傷口は針の跡のみ、安全性が高い、実際に施術されたワンコは元気に走り回ることができていて、前と同じ生活に戻れている子が多いこと。掛かりつけの動物病院にもPLDDを受けさせることを相談しました。PLDDについてはご存知ありませんでしたが、医師が早速調べてくださり、怪しい治療法ではないのでやってみる価値はあるのではなのかと言ってくれたことも後押しになりました。このとき、うちのワンコのヘルニアの原因について聞いてみましたが、この子の体質、加齢からくるものではないかということでした。
早速、PLDDを一番日本で手術されている姫路の「かない動物病院」へ連絡を取り、PLDDの施術可能なヘルニアかどうか判断していただくために、MRI、CTのCD-Rを送らせていただきました。大学病院や高度医療センターのような大きな病院ではないですが、全国から患蓄さんがいらっしゃっているようです。お忙しいにもかかわらずメールや電話の連絡も早く、ハンセン2型でPLDD施術可能と判断いただきましたので、早速予約を取り、姫路へと向かいました!
ちなみに私の実家は岡山で姫路は新幹線の通り道、ワンコも毎回連れて帰省しているので、車、電車、新幹線は慣れっこでした。
PLDDを施術しに姫路にGO!!